「へんこつ親父」の生き様を映すカスタムメイドジーンズ FARMER’S SHOP

トキワ街東アーケード入り口近く、店主さんといっしょにそのお店から出てきたのはFARMER’S(ファーマーズ)のロゴ入りジャケットにオリジナルカスタムメイドジーンズをパリッと着こなしたお洒落な男性。「ありがとう!また~」と自転車で颯爽と走り出していきました。

全国、そして海外にもファンが多いFARMER’S SHOPのジーンズ。阿波正藍染(あわしょうあいぞめ)という古来製法を守って作られた稀少な生地は深い藍色が魅力です。吉野川水系鮎喰川のアルカリ水を使い綿糸を芯までしっかりと染めるため色落ちもしにくいんです。現在、正藍を染めることができる職人さんは5人しかいないそうで、そのプローデューサーも務めるのがFARMER’S SHOPの店主・十河秀史さんです。

プラダやアルマーニといったハイブランドからの依頼を受けたこともあり、その世界では知る人ぞ知る存在。東京コレクション(Japan Fashion Week in Tokyo)ではイッセイミヤケグループブランド「OHYA」のジーンズのクリエイティブディレクタ ー、デザイナー、パタンナーを務めました。「肩書きがいっぱいだけど、要は全部するってこと。間に他人が入ると思ってたのと違うものができたりするけど、全部一人で作ったら思うようにできるでしょ」。ジーンズを作り始めたのも工場に縫製を頼めなくなったのがきっかけだそう。「で、自分で縫ったらなんとかなったんだよね」と話してくれましたが、その作業は多岐に渡ります。

一般的なジーンズが仕上がるまでには工程が50ほどあるそうですが、十河さんは80工程かけて一人で制作します。ジーンズの前たての中にも和柄の布地を刺したり、ポケットの裏地に絵を入れたり、その人にしか見えないところに心を砕きます。

量産ジーンズならジグザグミシンで処理する布端もパイピングで丁寧に仕上げていきます。

FARMER’S SHOPジーンズの特徴のひとつ、後ろポケットの刺しゅうも阿波正藍染の生地を織り上げる際にできる「セルビッチ」と呼ばれる生地の「耳」部分の白を粋に効かせたもの。

硬い生地の耳部分をきれいな曲線に縫い付ける難しい技術ですが「その生地から出たものを使うのがいいでしょ」と楽しそう。

お店には他にもニットやシャツ、軍モノのアイテムなど厳選のビンテージも並びます。

学生の頃からアメリカ軍の払い下げ品を扱っていたという十河さん。年代、特徴を把握した目利きで選りすぐりの品がそろっていますよ。

また年に10種類は描いているというオリジナルキャラクターはTシャツやパーカー、トレ ーナーにプリントされ、その種類は組み合わせ無限。

プリントは2回擦りでクラックがかかっているので、十河さんの描く細かい点描のニュアンスも再現。売れたパターンを増産せずに、あえて変化を加えて展開するという「へんこつ」ぶりもお客さんの信頼を得ています。

「へんこつ」とは讃岐弁で曲がった事が大嫌いな愛すべき頑固者のこと。 お店を始めて37年「へんこつ」を貫いてきた十河さん。「ひとにものを売ったり、ひとからものを買うのも人間関係でしょ。商店街にいる意味を大切にしたいよね」と語ってくれました。

FARMER’S SHOPには外国人観光客や関西、関東からのお客さんが多く、今回のコロナウイルスの感染拡大は大打撃。でもお店にたくさんある布地でマスクを手作り。全国の馴染みのお客さんに届けました。「どんな時でも、あの人にはこれが似合いそうなんて、思いながら作るんだよね」。ジーンズでもマスクでも作る姿勢は同じ。「表地は柄もので裏地は落ち着いた感じの別布とか、いろいろ作って。あの人ならこれかなって、その人を思いながら作るから全く同じものはひとつもできないね。なんかそういうのうれしいじゃない?」と笑って話してくれました。

【店舗名】FARMER’S SHOP(ファーマーズショップ)
【住所】香川県高松市常磐町1-4-6
【電話番号】087-862-3313
【営業時間】13:05頃~20:30頃
【定休日】火曜日 (祝日営業)
【ホームページ】http://www.netwave.or.jp/~farmers/
【Facebook】https://www.facebook.com/Farmers-Shop-825542777473977/
【取り扱いアイテム】JEAN’S・バッグ・靴、FARMER’Sオリジナル、その他インポート


瓦版
  • 高松常磐町商店街
  • 高松田町商店街
  • 高松南新町商店街
  • IDOBATAハウス